「そろばんを習うと、本当に計算が速くなる?」
「実際に習わせた家庭は、どんなところをよかったと感じている?」
そろばんを検討していると、一般的にいわれるメリットだけではなく、実際に続けた子どもにどんな変化があったのか気になりますよね。
わが家の長女は、年中の4歳8か月からそろばん教室に通い始めました。最初は週1回、その後は週3回通い、幼稚園の間に11級まで進みました。
現在は小学生になりましたが、そろばんを続けてきて親として特によかったと感じているのは、単に計算が速くなったことだけではありません。
- 学校や会話の中で計算の速さを褒められ、自信がついた
- 大きな数字や計算問題を見ても身構えなくなった
- 短い時間で集中して問題を解くようになった
- 検定合格を通して、努力が結果になる経験ができた
- 買い物や時間の計算にも、身につけた力を使えるようになった
- 家庭学習や学校の算数を進めるうえで、計算が土台になった
もちろん、長女はそろばん以外にも、幼い頃から家庭知育や先取り学習に取り組んできました。そのため、現在の学力や算数への意欲が、すべてそろばんだけで身についたとは考えていません。
それでも、長女の成長をそばで見てきて、数字を見たときに迷わず計算へ進めることや、「自分は計算が得意」と思えることは、そろばんを続けて得られた大きな財産だったと感じています。
この記事では、わが家が実際に「そろばんを習ってよかった」と感じた6つのことを、具体的な出来事とともに紹介します。
※この記事は、わが家の長女に見られた変化をまとめた体験談です。すべての子どもに同じ変化や結果が表れることを保証するものではありません。
結論|一番よかったのは「計算ができる」という自信がついたこと

わが家がそろばんを習わせて一番よかったと感じているのは、長女に「計算は得意」という自信がついたことです。
計算が速くなったこと自体も大きな変化ですが、それ以上に、学校や普段の会話の中で褒められる機会が増えたことが、本人のやる気につながりました。
問題を見たときに「難しそう」と止まるのではなく、まず自分で計算してみる。答えが出るから楽しい。褒められるから、また取り組みたくなる。
長女にとっては、このよい循環ができたことが、そろばんを続けて得られた大きなメリットだったと思います。
わが家がそろばんを習ってよかったと感じた6つのこと
1.計算が速くなり、褒められることが自信につながった
そろばんを続けるうちに、長女は計算が速くなりました。
学校だけでなく、日常の会話の中でも数字が出てくるとすぐに答えを出すため、「計算が速いね」と褒められることが増えました。

本人も、周りから認めてもらえることがうれしかったようです!
ただ速く答えられるようになっただけではなく、
私は計算が得意なんだ。
と自分で思えるようになったことが、学習へのやる気にもつながっていました。
子どもにとって、「できた」「褒められた」という経験は次の挑戦を始める力になります。長女の様子を見ていると、そろばんは計算の技術だけでなく、自信を持てる得意分野の一つにもなったのだと思います。
2.大きな数字や計算問題への抵抗感が少なくなった
長女は、桁の多い数字や計算問題を見ても、「数字が大きいから嫌だ」「難しそうだからやりたくない」という反応をあまりしません。
そろばんでは、1桁の計算から始まり、少しずつ桁数や問題数が増えていきます。その積み重ねによって、長女にとって数字は「特別に怖いもの」ではなく、見たらまず計算してみるものになっていったように感じます。
年長の頃には、学校で習う前の筆算にも取り組んでいました。小学生になってからも、桁数の多い問題を見ただけで手が止まることはほとんどありません。
もちろん、文章題や図形、思考力問題まで、そろばんだけでできるようになるわけではありません。
ただ、計算部分に強い抵抗がないことで、その先の「どう考えるか」に気持ちを向けやすくなっているように見えます。
3.短時間で速く、正確に取り組む集中力が磨かれた
長女はそろばんを始める前から、家庭知育を通して机に1時間ほど座る習慣がありました。
そのため、「そろばんを始めたから座れるようになった」というわけではありません。
一方、そろばんを続ける中で変化を感じたのは、限られた時間で問題に集中し、速く正確に終わらせる力です。
現在、家庭で学年より先のワークに取り組むときには、数桁の計算問題が入ったワーク2枚を3分ほどで一気に終わらせることがあります。
長時間だらだらと取り組むのではなく、問題に向かったら集中して解き、終わったら読書や遊びなど、自分の好きなことへ切り替える。このメリハリは、家庭学習を続けるうえでも助かっています。
もともとあった「机に座る習慣」に、そろばんで繰り返してきた「時間を意識して解く経験」が加わったことで、短時間に集中する力が磨かれたのではないかと感じています。
4.検定合格を通して、努力が結果になる経験ができた
そろばんには、級という分かりやすい目標があります。
長女は幼稚園の間に11級まで進み、年長の時点で4回の検定に合格しました。合格して賞状をもらうたびに、本人は「やったー!」と跳び上がるほど喜んでいました。
練習して、検定を受けて、合格する。幼児にも結果が目に見えて分かるため、頑張って練習したら、できるようになった。という成功体験を積むことができました。

そろばんの級が上がったこと以上に、自分の努力が結果につながると実感できたことが、親としてうれしかったです。
伸び悩む時期もありましたが、それを含めて、すぐにできないことにも自分のペースで取り組む経験になりました。
5.買い物や時間など、生活の中でも計算力が役立った
そろばんで身につけた計算力は、プリントやテストだけでなく、日常生活でも使われています。
例えば買い物で「今日は100円までね」と伝えると、長女は商品の値段を見ながら、予算に収まるように自分で考えて選べるようになりました。
自分で残りの金額を計算できるため、「もっと買って」とおねだりすることも減りました。
また、
- あと何分で出発するか
- テレビが終わるまで何分あるか
- 予定までどれくらい時間があるか
といった時間の計算も速く、日常の会話がスムーズです。
机の上で解く計算が、買い物や時間の管理とつながっている様子を見られたことも、「習わせてよかった」と感じる理由の一つです。
6.家庭学習や学校の算数を支える土台の一つになった
長女は幼い頃から家庭知育や先取り学習にも取り組んできたため、現在の学力をそろばんだけの成果だとは考えていません。
それでも、計算に時間がかからないことは、家庭学習を進めるうえで大きな助けになっています。
塾には通わずに受けた全国統一小学生テストでは、偏差値63という結果でした。
これは、そろばんだけではなく、家庭で続けてきた学習や本人の力が合わさった結果です。ただ、計算で立ち止まらずに問題へ取り組めることも、学力を支える土台の一つになっていると感じています。
算数には、計算以外にも文章題・図形・思考力など、さまざまな力が必要です。そろばんだけですべてを学ぶことはできません。
それでも、基礎となる計算に抵抗がなく、「自分は算数が得意」と思える状態で学校の勉強に向かえたことは、長女にとって大きかったと思います。
研究では、暗算そろばんにどんな効果が示されている?
わが家の経験だけでなく、暗算そろばんの学習効果を調べた研究もあります。
5〜7歳の子ども204人を3年間追跡したランダム化比較試験では、暗算そろばんを学んだグループは、通常の数学学習に取り組んだグループより計算課題で高い成績を示しました。
一方で、ワーキングメモリなどの一般的な認知能力が、そろばんによって向上したとは確認されませんでした。研究では、始める前の空間性ワーキングメモリの違いが、暗算そろばんの習得に関係したことも報告されています。(Barner et al., 2016)
この研究からも、そろばんは計算力の向上には役立つ可能性がある一方で、
- そろばんを習えば知能全体が高くなる
- 誰でも同じ効果を得られる
- 算数のすべての分野が得意になる
とまでは言えないことが分かります。
海外で行われた暗算そろばんの研究なので、日本のそろばん教室へそのまま当てはめることはできません。それでも、「計算面では効果が期待できるが、子どもによって習得の仕方や結果は異なる」という点は、わが家の経験とも重なります。
そろばんだけで、算数全体が得意になるわけではない

わが家ではそろばんを習わせてよかったと感じていますが、そろばんだけで算数のすべてが得意になるとは考えていません。
そろばんが主に支えてくれたと感じるのは、計算の速さ、数字への慣れ、そして計算に対する自信です。
文章を読み取る力、図形をイメージする力、初めて見る問題を考える力などは、家庭でのワーク、読書、知育玩具など、ほかの経験も重ねてきました。
だからこそ私は、そろばんを「算数がすべてできるようになる習い事」ではなく、算数や家庭学習を進めるための土台の一つとして考えています。
大変だったこともある。それでも習わせてよかった
そろばんには、よいことだけでなく大変だったこともありました。
わが家では、週3回の送迎や下の子を連れての待ち時間、学校で習う筆算との違いなどに負担や戸惑いを感じました。
ただし、これらは「習ってよかったこと」を知りたいこの記事では詳しく繰り返しません。実際に感じた負担や、始める前に知っておきたかったことは、次の記事にまとめています。
▶ そろばんは意味ない?年中から通わせたわが家が感じた3つのデメリット
大変だったことを含めても、長女が計算を得意だと思え、自信を持って算数に取り組む姿を見られたことで、わが家は「習わせてよかった」と感じています。
そろばん教室へ通うのが難しい家庭には、自宅学習という選択肢も
そろばんの計算方法に興味があっても、近くに教室がなかったり、週に何度も送迎することが難しかったりする家庭もあります。
わが家も、週3回の送迎は想像以上の負担でした。
自宅で取り組みたい場合は、タブレットでそろばん式暗算を学ぶ「そろタッチ」という選択肢もあります。
実物のそろばん教室と同じ学習方法ではありませんが、ゲーム感覚の教材が好きな子や、決まった時間に教室へ通うのが難しい家庭なら、比較してみてもよいと思います。
教室と自宅学習のどちらを選ぶ場合も、まずは子どもが楽しんで続けられそうかを確認することが大切です。
そろばんを始める年齢や、入会前に確認したいことについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶ そろばんは何歳から?IQ145の娘が年中で始めた理由と5つの目安
まとめ|計算力以上に「自分はできる」という経験が残った
わが家が、そろばんを習ってよかったと感じたことは次の6つです。
- 計算が速くなり、褒められることが自信につながった
- 大きな数字や計算問題への抵抗感が少なくなった
- 短時間で速く、正確に取り組む集中力が磨かれた
- 検定合格を通して、努力が結果になる経験ができた
- 買い物や時間など、生活の中でも計算力が役立った
- 家庭学習や学校の算数を支える土台の一つになった
長女は、そろばん以外にも家庭知育や先取り学習を続けています。そのため、算数が好きなことや、全統小で偏差値63を取れたことが、すべてそろばんだけのおかげだとは言えません。
それでも、計算の速さを褒められてうれしそうにする姿や、検定に合格して喜ぶ姿、数字を見ても迷わず問題に取り組む姿を見てきました。
計算が速くなったことはもちろんですが、親として最もよかったと感じるのは、長女の中に、
私は計算が得意。頑張ればできる。
という自信が育ったことです。
そろばんは、長女にとって計算を学ぶ場所であると同時に、自分の得意なことを見つけ、努力が結果につながる経験を重ねられる習い事になりました。


