1〜2歳のわが子を見て、
- ほかの子より発達が早い気がする
- 一度見たものを驚くほど覚えている
- 興味のあるものには集中するのに、いつも動き回っている
- 同じ年齢の子と少し違うように感じる
そんな姿から、「もしかして、ギフテッドの特徴なのかな?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
わが家の長女は、4歳のときに受けた田中ビネー知能検査でIQ145という結果が出ました。しかし、娘が1〜2歳だった当時の私は、娘の行動を「才能」だと思っていたわけではありません。
むしろ、興味を持ったものへ迷わず進んでしまうため目が離せず、「どうしてこんなに動き回るんだろう」「もしかして多動なのかな」と、眠れないほど悩んだこともありました。
この記事では、後にIQ145と分かった娘について、1歳から2歳頃に実際に見られた言葉・記憶・遊び方・好奇心・人との関わりを振り返ります。
1歳で見られた行動が、2歳になるとどのように変化していったのか。年齢ごとに特徴を並べるのではなく、娘の成長の流れが伝わるようにまとめました。
なお、この記事はわが家の子育て体験談です。ここで紹介する行動が見られたからといって、ギフテッドだと判断できるものではありません。子どもの発達や個性には大きな違いがあります。
この記事を書いた著者情報
1〜2歳の行動だけでギフテッドと分かる?

結論からいうと、1〜2歳の家庭での行動だけから、ギフテッドかどうかを判断することはできません。
この時期は、歩く・話す・指示を理解する・物を操作するといった力が大きく伸びる一方、発達する時期には個人差があります。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の発達指標は、発達の目安について「その年齢までに多くの子どもができること」を示したものです。ギフテッドを判断するためのチェックリストではありません。
また、NAGC(全米ギフテッド児協会)の幼児期に関する解説では、幼い子どもの高い可能性が、好奇心、複雑な言語、独特な問題解決、創造性、粘り強さ、周囲を深く理解しようとする気持ちなどとして現れる場合があると紹介されています。
大切なのは、「何歳で何ができたか」という一つの結果だけで決めることではなく、
- 何に強く興味を持っているのか
- どのように物事を覚えているのか
- 興味を持ったあと、どのように試しているのか
- その姿が成長とともにどう変わっていくのか
を長い目で見ることだと、私は娘を育ててきて感じています。
IQ145の娘に1〜2歳頃見られた7つの特徴
ここから紹介するのは、「ギフテッドの子どもには必ず見られる特徴」ではありません。
当時はギフテッドだと分かっていなかった娘について、後から1〜2歳頃を振り返った、わが家の実体験です。
①身体の発達が早く、とにかく自分で確かめようとした

娘は生後2か月頃には首のぐらつきがほとんどなくなり、私は「もう首がすわったのかな?」と驚いたことを覚えています。
その後も身体を動かすことが好きで、8か月頃には歩き始め、1歳になる頃には家の中を走っていました。
特に印象に残っているのが、興味を持った場所へためらわずに進んでいく姿です。
階段があれば上ろうとする。気になるものが見えれば、親が近くにいるかを確認するよりも先に、自分で見に行こうとする。

当時の私は、「こんなに目が離せないのは大丈夫なのかな」「多動なのかな」と本気で悩みました。
今振り返ると、娘は周囲を離れた場所から眺めるというより、気になったものを自分で触り、動かし、確かめたい子だったのだと思います。
1歳頃には瓶のふたをクルクルと回して開けることにも夢中になっていました。大人の手元を見て、自分でもできるまで何度も試していました。
もちろん、早く歩いたことや手先を上手に使えたことだけで、ギフテッドと判断することはできません。
ただ、娘の場合は、身体の発達の早さ以上に、興味を持ったものへ自分から近づき、できるまで試そうとする強さが印象に残っています。
わが家では、娘の行動をすべて止めるのではなく、ベビーゲートをつけ、危険なものを片付け、安全に動ける範囲を広く作るようにしました。
「動かないで」と言い続けるよりも、安全に確かめられる環境を作るほうが、娘にも私にも合っていました。
②話せる言葉よりも、理解していることのほうが多かった

娘の言葉については、「とにかく話し始めるのが早く、2歳で大人のようにペラペラ話した」という印象ではありません。
むしろ私が驚いたのは、話せる言葉の数以上に、大人の言っていることを理解しているように見えたことでした。
9か月頃には、私が数えていた範囲で30語以上を理解し、簡単な言葉を話していました。
1歳頃には、「踏切は?」と聞くと「カンカン!」と答えたり、「靴はどこ?」と聞くと、靴を探して持ってきたりすることもありました。ただ音をまねしているというより、質問の意味と物や音を結びつけているように感じたのです。
2歳頃になると、その理解力をさらに強く感じる出来事がありました。
わが家では、50種類ほどある動物カードを使って遊んでいました。娘はカードに出てくる動物をどんどん覚え、私が思っていた以上に多くの名前と絵を結びつけていました。
この頃の私は、周りの子と比べて「話し出すのが遅いのかな」と気にすることもありました。しかし動物カードで遊ぶ娘を見て、「話していないだけで、私が思っている以上に理解しているのかもしれない」と、娘を見る目が少し変わりました。
1〜2歳の子どもは、理解する力と話す力がまったく同じ速さで伸びるとは限りません。アメリカ小児科学会の保護者向け情報でも、1〜2歳頃には、言葉や身振りを伴う簡単な指示に従ったり、頼まれた物を持ってきたりする姿が紹介されています。
娘の場合も、「何語話せるか」だけでは見えない理解がありました。
一方、言葉の理解や発語について心配があるときは、「ギフテッドかもしれないから」と自己判断せず、健診や小児科などで相談することも大切だと思います。
③一度見聞きしたものをよく覚えていた
娘は1歳頃から、興味を持ったものをよく覚えていました。
音楽が好きで、1歳0か月頃には10曲以上の童謡の振り付けを覚え、曲が流れると自分から身体を動かしていました。
私が振り付けを覚えさせようと練習させたわけではありません。日常の中で繰り返し聞いていた曲を、自分から覚えていったように見えました。
絵本では、『きんぎょがにげた』が特に印象に残っています。
一度読んだあと、娘がページをめくりながら、きんぎょが隠れている場所を指差していました。「こんなに内容を覚えているんだ」と驚いたことを覚えています。2歳頃には、動物カードや図鑑、日常で見たものについて、「そんなことまで覚えていたの?」と思うことが増えていきました。

何でも一度で覚えるというより、自分が興味を持ったものを何度も見て、深く覚えていくタイプだったのだと思います!
わが家では、新しいものを次々に与えることよりも、娘が気に入った歌や絵本を何度でも楽しめるようにしました。
同じ絵本を繰り返し求められると、「またこの本?」と思うこともありました。それでも、その繰り返しの中で娘なりに新しい発見をしていたのかもしれません。
④色や数字への興味が、2歳頃には文字へ広がった

娘は1歳頃から、色や数字に興味を示していました。
「赤」「青」と色を見分けたり、お風呂で「1、2、3」と数えたりすることを楽しんでいました。
わが家では、数字や色を覚えさせるための時間を特別に作ったというより、お風呂や遊びの中で娘が興味を持ったときに、一緒に言葉にしていました。
2歳頃になると、その興味が文字にも広がりました。特に覚えているのが、散歩中の出来事です。
道路に書かれた「止まれ」の文字を見た娘が、「ママ、これ、とまれって書いてるの?」と聞いてきました。私がひらがなを覚えさせようと、本格的に教え込んでいたわけではありません。
娘は、散歩や買い物で目に入る文字を、日常の風景として眺めるだけでなく、「これは何を表しているんだろう」と自分から確かめようとしていました。
このとき私は、「2歳で文字が読めた」という結果以上に、身の回りにある記号へ自分から意味を見つけようとしたことが娘らしいと感じました。
文字や数字に早く興味を持ったからといって、それだけでギフテッドとはいえません。娘の場合は、親が先取りさせたというよりも、本人が見つけた興味に、私があとから言葉を添えていく形でした。
⑤興味のある遊びには、驚くほど集中した

娘は、何にでも長く集中できる子ではありませんでした。

興味のないことにはすぐに飽きる一方、好きなことには「まだやるの?」と思うほど夢中になる子でした!
1歳頃には、アルファベットパズルに30分以上集中し、完成するまで机に向かっていたことがあります。
2歳頃には、図鑑やパズル、積み木、マグビルドなど、形や空間を使う遊びに夢中になりました。
ピタゴラス、マグフォーマー、マグビルドなど似たタイプのおもちゃをいくつか試した中で、娘が特に繰り返し遊んだのがマグビルドでした。
当時の私は、「空間認知能力を伸ばすために、このおもちゃで遊ばせよう」と考えていたわけではありません。単純に、娘が自分から何度も遊びたがったため、手に取りやすい場所に置いていました。
その後、小学生になった娘が図形の問題を見て「問題が簡単すぎる」と話す姿を見たとき、私は2歳頃の遊びを思い出しました。
もちろん、マグビルドで遊んだことが、その後の図形の得意さにつながったと断定することはできません。
ただ、娘が小さい頃から、形を組み合わせたり頭の中で動かしたりすることを楽しんでいたのは確かです。
この経験から、私は知育玩具を選ぶとき、「どんな能力が伸びるか」だけでなく、その子が自分から何度も遊びたくなるかを見るようになりました。
⑥「自分で確かめたい」が、2歳頃には「なんで?」に変わった
1歳頃の娘は、気になるものを見つけると、自分で近づいて触り、動かして確かめていました。
その「知りたい」という気持ちは、言葉が増えるにつれて、2歳頃にはたくさんの質問になりました。
- 「これは何?」
- 「どうして?」
- 「なんでこうなるの?」
一つ答えると、そこからまた次の質問が出てきます。

最初は一つひとつ答えていましたが、質問が続くと、親の私にも限界がありました。
そこで役立ったのが図鑑です。
わが家では、小学館の『ふしぎの図鑑』などを、娘がすぐ取れる場所に置いていました。
私が分からないことを聞かれたときは、「ママも分からないから、一緒に調べてみよう」と図鑑を開くこともありました。
それまでは、娘が次々に違うことを始める姿を見て、「落ち着きがない」と感じることがありました。しかし、興味に合った図鑑を置くと、同じページを何度も見ながら長く集中することがありました。

この経験から私は、「どうしたら、この行動を止められるだろう?」ではなく、「この子は今、何を知りたがっているんだろう?」と考えるようになりました。
これは、私の子育ての中でも大きな転換点でした。
1歳から2歳への変化を振り返って感じること
娘の1歳から2歳を振り返ると、まったく別の特徴が次々に現れたというより、1歳で見られた興味が、成長とともに別の形で表れるようになったのだと感じます。
| 1歳頃の姿 | 2歳頃の姿 |
|---|---|
| 気になる場所へ自分で進む | 「なんで?」と理由まで知りたがる |
| 言葉と物・音を結びつける | 動物カードや日常の言葉をよく理解する |
| 童謡や絵本を覚える | 図鑑や日常の出来事を深く覚える |
| 色や数字に興味を示す | 身の回りの文字の意味を知りたがる |
| パズルに長く集中する | 図鑑やマグビルドなど、好きな対象を深める |
当時の私は、こうした姿を一つの成長の流れとして見られていませんでした。
- 「歩くのが早い」
- 「言葉は思ったより出ない」
- 「じっとしていられない」
- 「好きな遊びだけは長く続ける」
その時々に見える行動に驚いたり、悩んだりしていました。
ですが、4歳でIQ145という結果を知ってから振り返ると、娘は小さい頃から、自分の興味を入り口にして周囲を理解していたのかもしれないと思うようになりました。
ただし、これは結果を知った今だからできる振り返りです。
1〜2歳当時に、これらの行動から娘の将来のIQを予測できたわけではありません。
1〜2歳の娘との関わりで、わが家が意識したこと
娘が1〜2歳の頃、特別な英才教育をしていたわけではありません。
難しい教材を先へ先へと進めるよりも、娘が興味を持った瞬間に試せる環境を作ることを意識していました。
興味を持ったことを、できるだけ途中で止めない
同じ絵本を何度も読む。同じ図鑑のページを繰り返し見る。パズルを完成するまで続ける。
大人の都合で「もう終わり」と言いたくなることもありましたが、時間が許すときは、娘が自分から満足するまで見守るようにしました。
絵本や図鑑を、すぐに取れる場所へ置く
「今から知育をする時間」と決めるのではなく、興味を持ったときに自分で始められるようにしました。
娘の場合は、リビングの中心に図鑑を置くと、暇になったときに自然と手を伸ばすことが増えました。
日常の中で、いろいろな言葉を使う
空が晴れているときも「晴れているね」だけで終わらせず、
- 「きれいな青空だね」
- 「雲ひとつないね」
- 「今日は晴天だね」
など、同じことをいろいろな言葉で表すようにしました。
覚えさせるために復唱させるのではなく、普段の会話の中で自然に言葉へ触れられることを大切にしていました。
分からない質問は、一緒に調べる
娘の「なんで?」に、私がすべて答えられるわけではありません。
分からないときは無理に答えを作らず、「一緒に図鑑で見てみよう」と調べました。
答えを教えるだけでなく、分からないことを確かめる方法も一緒に経験できたと思います。
困った行動の理由を考える
動き回る、こだわる、興味のないことは続かない、友達の気持ちが分からない。
困った行動が見られたときも、「やめさせなければ」と考えるだけでなく、
「何を確かめたいのかな」
「何が分からなくて困っているのかな」
と考えるようにしました。
いつも穏やかに対応できたわけではありません。それでも、行動の理由を考えることは、私自身が娘を見る目を変えるきっかけになりました。
1〜2歳のギフテッドについてよくある疑問
- Q1〜2歳で発達が早ければギフテッドですか?
- A
発達が早いことだけで、ギフテッドと判断することはできません。
歩く時期、話し始める時期、記憶や手先の発達には個人差があります。また、一つの分野が早くても、すべての分野が同じように早いとは限りません。
わが家の娘も、身体を動かすことや言葉の理解は早いと感じる一方、私は発語を心配していた時期がありました。
- Q1〜2歳で文字や数字が分かるとギフテッドですか?
- A
文字や数字が分かることだけでは判断できません。
娘の場合、何文字読めたかということ以上に、日常で見つけた文字の意味を自分から知りたがったことが印象に残っています。
「できたことの数」だけではなく、何に興味を持ち、どのように覚えていくのかを見ることも大切だと思います。
- Qあまり話さなくても、理解していることはありますか?
- A
話せる言葉以上に、周囲の言葉を理解していることはあります。
娘も、私が発語を気にしていた時期に、動物カードや簡単な質問への反応から、思っていた以上に理解していると気づきました。
ただし、発語や言葉の理解に心配がある場合は、「頭の中では理解しているはず」「ギフテッドだから話さない」と決めつけず、健診や専門家へ相談することが大切です。
- Q落ち着きがないのは、好奇心が強いからですか?
- A
落ち着きがないように見える理由は、子どもによって異なります。
娘の場合は、気になるものを自分で確かめたくて、次々に動いているように感じることがありました。しかし、落ち着きのなさをすべて好奇心やギフテッドと結びつけることはできません。
生活の中で困りごとが大きい場合や、発達について心配がある場合は、専門家へ相談してください。
まとめ|1〜2歳の「できること」より、興味のつながりを見てきた
後に田中ビネー知能検査でIQ145と分かった娘には、1〜2歳頃、次のような姿がありました。
- 身体の発達が早く、興味を持ったものを自分で確かめようとした
- 話せる言葉以上に、大人の言葉を理解しているように感じた
- 童謡、絵本、動物カードなど、興味を持ったものをよく覚えた
- 色や数字への興味が、2歳頃には文字へ広がった
- 興味のあるパズルや図鑑には長く集中した
- 1歳頃の探索する姿が、2歳頃には「なんで?」という質問に変わった
- 知的な理解と、人との関わり方の成長に差を感じることがあった
しかし、これらのどれかが当てはまるからといって、ギフテッドだと判断できるわけではありません。
今、1〜2歳のお子さんを見て「周りの子と少し違うのかな」と感じている方も、急いで答えを出す必要はないと思います。
「何歳で何ができたか」だけで比べるのではなく、
この子は、今何に夢中になっているんだろう。この興味は、次にどんな姿へつながっていくんだろう。
そうやって成長を見ていくことが、わが家では娘らしい得意や興味に気づくきっかけになっていきました。
